お知らせ

重要文化財「孔雀明王像」修理について

2020/03/13(金)

 サンリツ服部美術館では、貴重な文化財を永く後世へ伝えるために、開館当時より作品の修理・保存に努めてまいりました。
 現在は、重要文化財「孔雀明王像」の修理を行っております。本作は、細かい織り組織の端正な料絹に、緻密な彩色や金箔が施され、制作当初の優美な姿が現在に伝わる作品です。平安時代や鎌倉時代に制作された仏画のなかには、縫い目の部分が擦り切れている作品も少なくありませんが、本作には縫いしろや糸が残っており、制作過程を知ることができる貴重な作品です。しかし、長い年月の間に絵具の剥落や汚れ、折れなどが生じており、この度、本紙への負担を軽減するため2018年度から2020年度の3か年計画で、修理を行うことになりました。今回の修理は国からの補助金も得て、株式会社半田九清堂で進めています。
 2019年度は、剥落止めや本紙のクリーニング、旧肌裏紙の除去を行いました。2020年度は引き続き旧肌裏紙の除去のほか、欠損部分に補絹や補彩を行い、作品の状態を確認しながら表装を行う予定です。
 より良い状態で皆さまに公開することを目指し、今後も修理・保存事業を積極的に行ってまいります。